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2013年 07月 23日
ヤモリを2匹飼っている。
昨夏、実家に滞在中に、母から「この靴、そろそろ邪魔だから持って帰ってくれ」と渡された靴箱に卵が2つくっ付いていた。靴は独身時代に買ったもので、十数年前、引っ越しの時に実家に預けたのだ。靴は捨てて靴箱を持って帰ってきた。 2ヶ月ほどして卵は孵った。 孵ったばかりのヤモリはとても小さいので、マダラスズや小さな蛾や蝶を捕まえてきて与えた。飛ぶのが上手な蝶は翅を切ってやる。 やがて冬が来て、私はヤモリとニホントカゲの幼生2匹が入ったケースを発泡スチロールの箱の中に入れて冬越しさせることにした。ヤモリは何とか冬越しに成功。ニホントカゲはダメだった。同じケースで飼っていたワラジムシ(生き餌掃除屋を兼ねていた)に喰われてしまったらしい。ニホントカゲが活性化する温度よりワラジムシが活性化する温度の方が低いためだろう。ヤモリも気温が下がると不活性化はするが、ニホントカゲより「眠りが浅い」状態でいるのかもしれない。だから生き延びることができたのではないか。 (【後日追記】さっきWikipediaで調べてみたら、冬眠の定義は「恒温動物である哺乳類と鳥類の一部が、活動を停止し、体温を低下させて食料の少ない冬季間を過ごすこと」らしい。記事中でニホントカゲの「冬眠」と表現したが、厳密な定義としては間違っている。ニホントカゲが2匹とも死んでしまったのに、ヤモリが2匹とも生き延びられたのは、冬期の間の不活性の度合いが種によってかなり異なっているのではないかと考えたのだが、本当のところどうなのかはわからない。) 田舎育ちの私は家の周りでいろいろな生き物を捕まえてきて飼うのが好きだった。大人になってからはすっかり忘れていたけど、子どもたちがおっかなびっくり生き物に興味を持ち始める年齢になって再び火がついたのだ。今、うちにはいろいろな生き物がいる。そのほとんどが捕まえた場所に戻すことができるものだ。今のところ私が手動で生態系をぐるっと回している状態である。家庭内生態系。 冬越しを済ませたヤモリは少しずつ大きくなり、餌のサイズにはそれほど困らない。昨年、カマキリの餌用にペットショップで買ったミルワームが繁殖しているし、去年捕まえたコオロギ類が産んだ卵も今年たくさん孵った。子どもたちと虫捕りに行ったついでにバッタなどの小さな昆虫を捕まえて与えたりもしている。 とはいえ、生き餌を与え続けなければいけないというのはなかなかに気の張るものだ。自分の手の内であまりに多くの生き物の命を左右しているという薄っすらとした罪悪感、コオロギや蛾をやるのにはあまり抵抗がないのにカマキリやイトトンボをやる時にはなんとなく抵抗を感じるのはなぜだろうという自分に対する疑問…そういった感情が心の中に湧くこともある。 これからヤモリがもっと大きくなればもっとたくさんの餌が必要になるだろう。 ちょうどこの夏休みに子どもたちが私の実家で数日過ごす予定がある。その時に上の子にヤモリを持たせて向こうで放してもらおう。 ところが、それを上の子に話したところ、「嫌だ。放したくない。ヤモリが大人になるまで飼いたい」と猛反対。めそめそ泣いたりもしている。その上、「家族の一員である犬の死を経験した少年の物語」(昨年度、国語の授業で習ったのだ)なんかを引き合いに出してきて、私はいよいよ彼女の感情に対する違和感を強くした。 「あなたぐらいの年齢の子どもがそういう風に感じるのはわかるよ。お母さんも子どもの頃そうだったんだと思う。あなたの気持ちはわかるし、そう感じることは決して悪いことではないよ。でもね、まず最初に断っておきたいんだけど、この件に関してヤモリをこのまま飼い続けるか放すかについてを決めるのはあなたじゃない。あなたがうちのヤモリに対してかわいいとかかわいそうとか思うその気持ちは、動物園に行って動物を見て思ってるのと同じ。だって、ヤモリの面倒を見ているのはお母さんでしょう?お母さんはいわば動物園の飼育係なのね。だから、ごめん、さっき、あなたの気持ちはわかるって言ったけど、動物園に動物を見にきているお客さんと飼育係だと動物に対する気持ちは全然違うでしょ?だから今のお母さんにはあなたの気持ちは本当にはわからないかもしれない」 「あとね、動物を飼うのって、かわいいとかかわいそうってだけじゃダメなのよ。自分が気が向いた時だけ世話をしたり、やりたくないことはやらなかったりじゃ、飼ってることにはならない。あなたはいつも犬を飼いたい、猫を飼いたいっていうけど、犬や猫はもっと大変なんだよ。ヤモリみたいに放すわけにはいかない。死ぬまで面倒見るんだから。犬や猫でも歳を取って自分で動けなくなることが結構ある。そうなったら付きっ切りで世話をしなくちゃいけないし、それができないんだったらひょっとしたら獣医さんにお願いして死なせてもらわなくちゃいけないかもしれないの。そういうのを飼ってる人がきちんと自分で考えて決めなくちゃいけないんだよ」 「それと、あなたが言ってる男の子が飼っていた犬が死んじゃう話ね。そう、ああいうことは起こる。犬だったら家族の誰が世話をしているかに関わらず、犬の方からもあなたの方からもお互いに何か感じる気持ちがあるでしょ。好きだとか、そういう。家族のようなものだもんね。必ずどちらかが先に死ぬ。死んだ時は悲しいよね。場合によっては飼っている人の方が死ぬかもしれないけど、犬の場合だったら、まあだいたい犬の方が先に死んじゃうわね」 「でもね、ヤモリのような生き物はそういうのとは違う。違うのはわかる?ああいう生き物も人間に慣れることはあるかもしれない。でも犬や猫とは違うよね。懐かない。犬や猫が飼っている人に感じるような何かを持つことはないの。ヤモリのような生き物はただ自分たちで生きているの。人間は関係ない」 ****** それにしても、生き物をどう扱うかについての個人的な見解を文章にするのは難しい。文章にするとどうしてもマニュアル化してしまうのだけど、マニュアル化した途端に意味を失ってしまうような種類の話だと思う。
by liyehuku
| 2013-07-23 17:28
| DD&DS
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