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2007年 08月 08日
以前、うちの娘と同じくらいの年齢の子どもがいる家に呼んでもらった時、そこのお母さん(日本人)が、
「日本にはこんな便利なものがあるんですよねえ」 と、幼児食用のヌードルカッターを見せてくれた。 一時帰国の最中、大きなドラッグストアに寄った時、ベビー用品のコーナーでプラスチック製の糸切りバサミのような形をしたそれを見つけた。ヌードルカッターを手にして、ふと視線をずらすと幼児用の練習箸がある。 別々の会社が出した2種類の商品が並べてあって、念のために両方買っておこうかと2つとも手に取ったところで、他のコーナーにいた夫がやってきた。 「何、それ?」 「練習用の箸。もうそろそろかなと思って」 「そうだよねえ。でも何で2つ?」 「何か微妙に違うみたい。どっちを気に入るかわからないから、2つとも買っておこうかと思って」 私が持っているのを自分で手にとって、自分でどこが違うのか確かめていた夫が急に憤慨して言った。 「あ、これ!ダメだ!」 「へ?」 「だって『右利き用』って書いてある。オレ、そういうの嫌いだから」 「え、そんなにこだわらなくてもいいんじゃないの?」 「ダメ」 「何とかしたらひょっとして左手でも使えるかもよ?」 「・・・・・・そういう風にできてないよ、これ」 「だって○○(=娘の名前)、右利きかもしれないじゃん。右利きだったらこれでいいんじゃない?」 「オレ、『右利き用』とか、そういうの、許せないから」 と夫は言って、片方をさっさと元の場所に戻してしまった。 「だって○○(=娘の名前)だって左手の方がスプーン使うのうまいじゃん」 と言う。 「そうかなあ。今のところ、別に右手も左手も同じように使ってると思うけど」 と言いつつ、そういえば・・・・・・と私の実家に滞在していた時のことを思い出した。 そういえば食事の時、私の母は、 「この子は左手を使うねえ」 としきりに気にしていたのだった。 夫は左利きである。 とはいっても、例えば、箸は左だけど、ハサミは右・・・・・・という風に用途によって両方の手を使い分けているので、完全な左利きではない。 インド文化圏であるバングラデシュでは、右手は浄、左手は不浄ということになっており、トイレの始末は左手で、握手の時には決して左手を出してはならないし、やむを得ず左手で他の人に物を渡す時には必ず右手を添えるのがマナーである。 或る左利きの青年海外協力隊員が、現地の人の結婚式に出席して食事をしていると、入れ替わり立ち代り誰かがやってきて「右手で食べなさい」というので鬱陶しくてしょうがなかった、という話を聞いたことがあるが、夫(=元・バングラデシュ派遣の青年海外協力隊員)にとって右手で食べることはあまり苦にならなかったようだ。バングラデシュでは直接手で食べるのが普通なので、箸やスプーンなどの器具を右手で使うよりずっと容易に食べられたことも大きいだろう。それについての不満を夫から特に聞いた覚えはない。 昔は日本でも、左利きの子どもはかなり厳しく右を使うように言われたそうだが、最近はめっきりそういう話は聞かない。ひょっとして・・・・・・と夫に聞いてみると、 「オレは親にも先生にも直されたことはないけどね」 ふうん、じゃあ、何でそんなに「左利きであること」にこだわるんだろう? 「でも先生によっては、厳しい人がまだいたよね、あの頃は。オレはたまたまそういう先生に当たらなかったけど」 「世の中には右利き用の物がいっぱいあるよね」 「そうそう。右利きの人はそうとは意識せずに使っているけど、実は・・・・・・っていう物が結構ある。財布のファスナーなんかもそう。左利き用の財布っていうのがあってね、ファスナーを逆方向に閉めるようになってる。宣伝文句が『左利きの人に朗報!これを使うと今までの財布がどんなに使いにくかったかわかります』とか何とか」 なるほど、世の中は当然のように右利きの道具で溢れていて、「右利き用」か「左利き用」かという選択肢がそもそもないので、左利きの人ですらその不便さを自覚していないことがあるのか。 「じゃあさー、○○(=娘の名前)が左利きで不便な思いをするよりは右利きの方がいいんじゃない」 別に私としては、娘が左利きなら左利きでもいい。別に娘が左利きなのを強制的に直そうとは私も思っていない。 でも今のところ、特に左利きってわけでもないわけだし、それならなるべく右を使うように習慣づけておいてもいいんじゃないだろうか?それでも「左」なら「左」でいいよ、というスタンスではダメなのか? 「いや、左利きの方がいい。そういう不便さは人になかなかわからないことだから、そういう不便さを知って他の人のことが思いやれるようになるのが大事なんだ」 夫には断固たる思いに裏付けられた確固たる考えがあるようである。 原則として左利きでも右利きでも別に構やしない私には今ひとつ釈然としないが、何が釈然としないのかはっきりするまで、夫の考えは彼のものとして静観(放置?)し、ひとまず娘の手の使い方に重点を置いて観察していくことにした。 ・・・・・・娘が左利きで、もしインド文化圏のどこかで生活するようなことがあれば、ちょっと面倒な思いをするかもしれない。 でも何もそんなことまで私が心配する必要はないと思う。
by liyehuku
| 2007-08-08 05:42
| Diary
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Comments(9)
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ぐり
at 2007-08-08 11:10
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プロダクトデザインをやっていた友人が昔いってましたが、世の中の「手で使う道具」のほとんどは右利き用限定につくられていて、左利きの人はその方面では存在自体を無視されてるみたいに感じるそうです。そういうことは確かにいわれてみないと右利きの人間にはわからない。
だからダンナさんのおっしゃることはすごくわかる気がしますね。ハンデがあることは悪いことばかりじゃないし、些細なハンデならあった方が価値観が広くなっていいかもしれないし。利き手だけの問題ではないのかも。 実は右利きと左利きがなぜうまれるかについてはまだよくわかってないんですよね。 私は基本が右利きなのですが、電話をとるとき・メールをうつときや本をひらくときなど左手を使うことも多いです。統計的にも右利きと左利きの中間という人もかなり多いらしいです。両方使えた方が怪我をしたときなんか便利なんですけどね。
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kana
at 2007-08-08 15:07
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左利きは右脳を使っているから頭がいいひとが多い、と聞きますので、ちょっとうらやましかったカナでございます。
個人的には不思議なあこがれがあります。 お友達で字は左、食事は右、と使い分ける子が居て、すごいなあ、と思っていたのです。今もそういう方を見ると、妙に尊敬します。 そんな私は左手ではなーんもできません。
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liyehuku at 2007-08-08 16:07
ぐりさん
夫の意見を聞いていると、「たかが利き手、されど利き手」というか、些細なことのようだけど人のアイデンティティにも関わることなのだな、と思います。(その点でちょっとセクシュアリティの問題を彷彿とさせます。) >右利きと左利きがなぜうまれるか 日頃は全く意識しませんが、こう、あらためて考えてみると神秘的と感じるほど謎を感じます。 娘のことだけでなく、自分がどう両手を使っているのかもよく見直してみると面白いのかもしれません。
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liyehuku at 2007-08-08 16:09
kanaさん
私も「左利き」、憧れるんですが、私が憧れるのは結局、両手を自由に使える(箸を右手でも左手でも上手に使える、とか、右手でも左手でも鉛筆で上手に字が書ける、とか)、ということなんだろうな、と思います。 上のぐりさんのコメントにありましたが、 「右利きと左利きの中間という人もかなり多いらしい」 とか。 そういえば「完全な左利き」「完全な右利き」の方が珍しいのではないかという気もします。(例えば私は、基本的には右利きですが、歯磨きは左手で、右手ではちゃんと磨けません。) と言いつつ、私も(?)右脳思考が不得意なので、「右脳を使う→右脳が発達する」というのはそれはそれで魅力的、とふと思ったり。(「発達」も何も、今となっては手遅れなので関心が自然にシフトしただけのような気も・・・・・・。)
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ponpinn
at 2007-08-09 22:08
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お帰りなさい! 無事帰ってこられたのですね。
お嬢さんの日本への反応、戻ってきてからの状態はいかがですか? なんで右利き、左利き、なんていう定義ができたのか不思議ですね。やはりはじめは宗教的な理由からだったのでしょうね。どれから何かを製品にするにあたり、統計的に右を使う人のほうが多いから、標準になっているのかな? でもスポーツにしても左利きの人のほうが有利、なんていうけど、左利きの人にとっては右利きの人と対戦するのは逆だからたいへんだろうし、それを武器にするには人一倍の努力も必要でしょうね。
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Lemmon
at 2007-08-09 23:47
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自分は左利きですけど、何か不自由に感じたことはないですね。ただハサミを長時間使うと力の入れ具合を自然と変えてるようで手が痛くなります。(そんなに長時間ハサミを使うことはないですけど)
不自由とまではいきませんけど、"文字"も右利き用なんですよね。えんぴつでかくとき角度のせいでよく紙を破いていました。これ、言葉で言うよりliyefukuさん、実際左で書いてみるといいですよ。左上が高くなって右下に芯がきちゃうんで、左から右という書き順の多い日本語を書くとどうしてもつっかかってしまいます。あとインク系も左利きだとインクがでにくいものも昔ありました。 そーいやー英語の筆記体も右利きだなあ… あれ?いろいろ書いてたら不便に思えてきた、、、どうしてくれる?(笑
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Lemmon
at 2007-08-09 23:49
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liyehuku at 2007-08-10 07:46
Lemmonさん
>不便に思えてきた やっぱりそうですか・・・・・・。 左手で字を書いてみるというのは、子どもの頃何度か挑戦したことがあるんですが、うまくいったためしがありません。(今もうまくいきませんでした。) 確かに文字も右利きの人用にできてますよね。 そう考えると「右利き優先の歴史」ってものすごく長いんだなあ・・・・・・。 欧米人には左利きの人も多いとか。そう思って見てみると、なるほどアルファベットは右利きでも左利きでも書きやすさに変わりがないような気がします。 これも、普通に暮らしている分には(=「『美しい』と一般的に評価される字を書くこと」を求められない限りは)、ということになるかもしれませんが。
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liyehuku at 2007-08-10 07:56
>お嬢さんの日本への反応、戻ってきてからの状態はいかがですか?
やはり祖父母という親の次に近い身内と接することができたのは、娘にとっても嬉しいことだったようです。(親ではないけれど、他の大人とは違う、自分に対して親身に愛情を注いでくれる人、ということが小さくてもちゃんとわかるんだなあ、と私も実感しました。) >定義 私が「釈然としない」のもこのあたり(「定義」という人為的な区分に左右される部分が大きいこと)にあるような気がします。 左利きの人の「すごさ」というのはおっしゃる通り、意識的にせよ無意識的にせよそれによる不便さを乗り越えるという、「努力」のようなものから出てくるものなのかもしれません。
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