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2008年 09月 05日
割礼は受けさせないことに決めた。
割礼といえば宗教的な理由で行なわれるというイメージが強かった。 つまり、ユダヤ教やイスラム教を信仰する家庭の男の子が受けるもの、と思っていた。 (*1) しかし、米国ではそうでない理由から割礼が一般的であるようだ。 前回の妊娠の時に参加した出産クラスでもらった資料"Circumcision: Pros and Cons"(「割礼について:賛成意見・反対意見」)(*2)の中に「(米国における)割礼の文化的背景」として次のような説明がある。 「ユダヤ教、イスラム教を信仰する人たちは宗教的な理由で割礼を行ないます。一方、1920年代~1950年代にかけて英語圏において非宗教的な理由からの割礼が流行しました。当時は割礼を受けることが性感染症を防ぐのに役立つと考えられていました。アジア、中南米、またはヨーロッパの大部分で割礼が一般的になったことはありません。全世界の男性のうち80%以上は割礼を受けていません」 割礼について:賛成意見・反対意見 割礼とは何か? 割礼とは陰茎の先を覆っている包皮または環状の組織を切除することです。もし男子新生児に割礼を受けさせることにしたなら、退院する当日に手術が行なわれるのが普通です。 近年は米国でも割礼を受ける子どもは数年前と比べて少なくなっています。割合としては1979年には90%でしたが今日では60%ほどになっています。 以下、あなたの息子さんにとってどうするのが一番よいのか決めるのに役立つ情報を挙げておきます。 割礼の文化的背景 (既出により省略) 包皮の役割 包皮は決して無用の長物というわけではありません。例えば: ●包皮は亀頭を尿や排泄物、その他の刺激物から守ります ●包皮は感染症や尿の出口の部分に傷跡がつくこと(まれにしか起こりませんが)を防ぎます ●敏感な亀頭を守ります 割礼に賛成する意見として(*3) ●生後一年の間、泌尿器系の感染症(UTIs)にかかるのを防ぎます。しかし、UTIsはまれですし治療も簡単です ●包皮の下が何らかの感染症にかかるのを防ぎます。また包皮が常時締め付ける状態になるのを防ぎます。しかしどちらにしろまれにしか起こりませんし、普通は包皮をしょっちゅう引っ張り上げたり、あまりに強く引っ張り上げたりすることで起こるものです ●後年の話になりますがいくつかの性感染症(STDs)を防ぎます。しかしSTDsの全てを完全に防ぐことはできません ●陰茎のガンの発症率が低くなります。しかし清潔を保つことにもこのまれなガンを防ぐのに全く同様の効果があります ●あなたの息子さんを外見的に「他の男の子たちと同じように」「父親と同じように」することができます。男の子は家族の他の男性と自分が違って見えるからといって気にしないものかもしれません。しかし、ロッカールームやシャワー室でからかわれて傷つくことはよくあることです。特に仲間のほとんどが割礼を受けている場合は起こりがちなことです。性器の見た目についてこのような原初体験を持つことはとても辛いことかもしれません。 割礼に対する反対意見として(*4) ●外科手術には必ずついてまわるリスクが割礼にもあります。血液の感染症、出血、壊疽、傷跡が残る、その他さまざまな外科手術の事故がそうです。近年の研究によれば新生児のうち500人に1人に深刻な副作用があったそうです ●痛み(*5)。割礼には痛みが伴います。しかし、医師は痛みを軽減するために局部麻酔を用いることも可能です ●費用。米国では一回の処置につき100ドル程度の費用がかかります。多くの場合、医療保険はこの処置には適用されないのでこの費用を自分で払うことになるかもしれません。 ●決断は早めに。決断が遅くなるとまたリスクが生じます。もし最初に割礼を受けさせないと決めた後で生後2ヶ月を過ぎてから気が変わったというような場合、処置には全身麻酔が必要になります。最終的な判断は生後1ヶ月までに行なうようにしてください。 (結論としての)勧告 宗教的な目的での割礼は今後も行なわれることでしょう。それ以外についてはまだ議論が続いています。父親が割礼を受けたからといって息子が割礼を受ける必要はありません。包皮は標準装備のものですし、息子が他の誰もが同じように割礼を受けているような学校に行かないならば、そのままにしておけばいいという考え方もあるでしょう。双方のメリット/デメリットは判断材料としてはごく小さなもので決め手に欠けます。決断は医学的な判断ではなくあくまで親の判断にゆだねられることになります *1: 別の資料"Circumcision: Information for Parent"(「割礼について:親のための情報」)では最後に女性の割礼についても触れている。それが今なお多くの国で行われており、理由としては「処女であることを証明するため」「結婚後、性的快感を感じる能力を減じるため」「貞節の促進」を挙げ、その深刻な副作用として「骨盤、泌尿器系の感染症」「自己評価や自分の性を積極的に捉える感覚を損なう」「経膣分娩が不可能になる」を挙げた上で、 「(米国)医学会はどのような形であれこのような心身の一部を損壊し医学的な利益をもたらさない医療行為に断固として反対します」 ("Circumcision: Information for Parent", Kimberly Rosdeutscher, M.D., Summit Medical Center, TN) と結んでいる。 *2: 元の文章はB.D. Schmitt, M.D.( Bantam Books社刊"Your Child's Health"の著者)によって書かれたもの。発行元はMcKesson Health Solutions LLC. 資料の作成者・配布元としてはKimbel D. Shepherd, M.D., Children's Clinic East,TN(版権はClinical References Systems)となっている。 *3: "Circumcision: Information for Parent"には「親が割礼を選択する理由」として、 ●UTIsに感染する可能性がほんの少し低い。割礼を受けた男子乳児が生後1年までの間にUTIにかかる確率は1000分の1、割礼を受けていない場合は100分の1 ●陰茎ガンの発症率が低い。しかし割礼を受けているいないにかかわらずこのガンが発症することは非常にまれである ●エイズウィルスであるHIVを含めたSTDsに感染する確率がほんの少し低い ●包皮の感染症を防ぐことができる ●真性包茎(割礼を受けていない男子の包皮が引っ込まない状態)を防ぐ ●性器を清潔に保つことが容易 *4: "Circumcision: Information for Parent"には「親が割礼を選択しない理由」として、 ●リスクがある。どんな外科手術にもリスクがあるように割礼にもリスクがあります。割礼の処置で起こりうるこうした問題はまれで普通は重大なものではありません。出血、感染症、包皮を短く切りすぎた、逆に長く残しすぎたといったことや、術後の経過がよくないことなどが考えられます ●包皮は陰茎の先端を保護するために必要なものだという考え方から。陰茎の先端が刺激を受けることで尿の出口の部分が小さくなりすぎることがあります。これによって排尿の際に問題が起き、外科手術を受ける必要が生じるかもしれません ●後年の問題として、割礼は陰茎の先端の敏感さを損ね、性的快感を減じるという考え方から ●割礼を受けていなくても、ほとんど全ての男子は衛生について適切な知識(*6)を学ぶことで感染症や陰茎ガンやSTDsにかかる可能性を低くすることができる *5: 非宗教的な理由で息子に割礼を受けさせたお母さんの話によれば、 「しばらく消毒しなくちゃいけないんだけど傷跡が痛々しくて堪らなかった。今度男の子が生まれたら私は受けさせたくない」 どうしてもというなら消毒は(「どうしても」という立場の)だんなさんにやってもらいたいとのこと。 *6: そういえばバングラデシュ(人口の8~9割方がムスリム)で噂に聞いた話だと、 「割礼を受けるのが当然のムスリムの感覚だと、どうやら割礼を受けていない男性は不潔に感じるらしい」 とのことだった。 割礼を受けているといないとでは日頃の性器の手入れの仕方が少し異なってくる。物心ついた時から手入れについてほとんど意識しなくていい人は、そうでない人がどうやってきれいにしているのか、その方法で果たして本当にきれいになっているのか、そもそも洗うためとはいえど性器にそんなに丁寧に触れることにどうしても抵抗があるんだけど・・・・・・と考えても不思議はないだろう。 バングラデシュにいると、日中、おそらくムスリムであろう男性が家の外の井戸場のところで上半身裸下はルンギ(巻きスカート状の男性用民族衣装)という姿でゴソール(体をきれいにするための水浴び)をしている光景をよく見かけるが、たいてい上半身を大まかに石けんで撫で回して頭からざーっと水を被って終わり、である。 池でゴソールしていることもあり、女性に至ってはサリー姿で何となく泳いでそれで終わり、という人も多かった。(池で日常的にゴソールしているのは村に住んでいる人、都市部では貧しい人たちが多かったが、そうでない人でも別に抵抗はないようだった。) 宗教的、または文化的な理由で性器に触れることに抵抗があるのではないかとも思う(*7)。 こうした生活習慣、他には土地の気候や地域のインフラの整備状況によっても割礼は必要になってくるのかもしれない。(例えば、乾燥した水に乏しい地域でめったに体を洗えないし、またそんなに頻繁に洗う必要もない、とか、湿潤温暖な気候であっても上下水道が整備されていないとか。) ちなみに、割礼を受けさせない場合の手入れに関して"Circumcision: Information for Parent"には、 「陰茎の部分をどうやって清潔に保つか、かかりつけの小児科医に相談するとよいでしょう」 「子どもが成長して自分で体を洗うようになれば、体のほかの部分を清潔にしておくのと同じように自分の陰茎をどうやって清潔に保つかということも身に付けるでしょう」 「包皮が完全に引っ込むまでに数年かかります。決して無理に引っ張らないで下さい」 とあり、具体的な手入れ方法として、 「数年後、包皮が完全に引っ込んだ状態になったら、男の子は包皮の下を毎日どのように洗うかを学ぶべきです。包皮の洗い方は次のように教えてください ●優しく引っ張り上げて陰茎の先端部分を出す ●陰茎の先端と包皮のひだの部分を石けんと温かいお湯で洗い流す ●包皮を元に戻す」 と書いてある。 *7: かといって性器回りの手入れが全く手付かず、というわけでもない。 バングラデシュのトイレで用を足すと、後はボトナという容器に汲んだ水できれいに洗い流すのが普通。(洗い流すのは必ず不浄の左手で。) ちなみに水で洗い流す文化の人たちにしてみれば、紙で拭いて終わり、というのはきれいになった気がしなくて気持ちが悪いらしい。 これは現地人だけでなく、現地で暮らしてその習慣に慣れてしまった日本人にもそう感じる人が結構いた。(日本でもウォシュレットを使い慣れた人たちからそういった感想を聞くことがある。)
by liyehuku
| 2008-09-05 00:19
| The Baby Is Coming2
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Comments(2)
Commented
by
kana
at 2008-09-08 20:07
x
育児に疲れ果て、ごぶさたしてました。
割礼、日本だとないので、びっくりしました。 あれはアフリカとかあっちのほうの文化と思っていたので…(超無知。すすすすみません) そういう資料がもらえるところにカルチャーショックを受けたり。
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by
liyehuku at 2008-09-09 00:10
私も割礼といえば宗教的な理由からなされるもので、
「クリスチャンって割礼とかそういうのしないもんだよね」 と思っていたのでカルチャーショックを受けました。(しかも「割礼を受けさせた」というのをわりと身近な話として聞いたり。) と同時に、30年前の9割と比べると現在の6割ってずいぶん少なくなってるんだなあ、とも思いました。 非英語圏からの移民や非英語圏系のアメリカ人(主にヒスパニック系)がが増えたからかなあ、とか、いわゆる「アメリカ人」の中でも宗教的な回帰(→アメリカン・プロテスタントの矜持)って近年特に強くなっているのかなあ、とか、いろいろ思うところはあります。 ・・・・・・という話はともかく、お疲れ様です。 お元気かなあ、と思っていたところでした。
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